マーケティングのプロ森岡毅さんから学ぶ自分を売れるようにするマーケティング戦略

3月になれば2023年に向けた就活シーズンも開始し、会社説明会などもスタート。

就活生にとっては、
どんな仕事をしようか?
どこの企業に入りたいのか?
自分のキャリアについて本格的に考える時期になります。

今回のテーマは、【キャリア戦略】。

取り上げたのは、USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)をマーケティングの力で立て直し、現在はマーケティング精鋭集団を擁する株式会社刀を創業し、代表取締役を務める森岡毅さん。

森岡毅さんは2021年には予備校講師でタレントでもある林修さんがMCを務める『日曜日の初耳学』に出演、著書も
『苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」』
『誰もが人を動かせる! あなたの人生を変えるリーダーシップ革命』
『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門』
など多数出されています。

商品を売れるようにするマーケティング。マーケティングのプロである森岡毅さんの本を読んで考えた自分を売れるようにするキャリア戦略について書いていこうと思います。

森岡毅さんが知っておくべきと考える世界の秘密

森岡毅さんの考える資本主義

まずは、キャリアについて考えるうえで、どんな仕組みの上で自分たちが生活をしているかを知ることは大事だと思います。
私たちが住んでいる日本を含めて、多くの先進国が採用している「資本主義」。

資本主義の本質は人間の「欲」

森岡毅さんは著書の中で、

資本主義は、人間の「欲」をエネルギー源にして、人々を競争させることで社会を発展させる構造を持つ

『苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」』

としています。

資本主義では、教育を受ける権利、参政権、生活保護など最低限のチャンスは公平に与えられています。
最低限以上のものを欲するならば、競争は必要になり、頑張った人が報われることを「公平」としています。

資本主義において、人間は大きく2種類に分類されます。

①サラリーマン:自分の24時間を使って稼ぐ人
②資本家:他人の24時間を使って稼ぐ人

資本主義社会では、サラリーマンを働かせて、資本家が儲かる構造になっています。

良い大学を出て、大きな会社に入れば幸せになれると信じている人が多いことも昭和の高度経済成長期から変わらない価値観が残っているのも、日本の教育システムが優秀なサラリーマンを生産するように作らているからかもしれません。

サラリーマンとして大きな組織に入ることで、成し遂げられる事業があるのも事実なので、まずは資本家の世界があることを認識することが大事だと思います。

森岡毅さん自身は、USJに転職し代表取締役社長をしていたグレン・ガンペルさんに出会ったことで資本家の世界があることに気付いたそうです。

年収を決める3つの要素

働くうえでいくら稼げるかということも、大事な要素の一つだと思います。
四季報を見れば、企業の平均年収はわかることが多いです。

森岡毅さんは年収は3つの要素でほぼ自動的に決まると話しています。

職能の価値

給料も市場原理と同じで、需要が高くて、供給が少ないものが高くなる。分かりやすい例は士業の人々だと思います。弁護士や医師の給料が高いのは、資格を取るためにかかる費用が高くて敷居が高い分年収が高い傾向にあります。

また、総合職と事務職を比較したときに、総合職の方が給料が高い傾向にもあるのも、代替がききにくい職能かどうかの違いによるものに感じます。

業界の構造

転職や就活サイトを調べた時に業種ごとの平均年収などデータが出てくるように、業界の構造によっても給料をたくさん払えるかは変わっていきます。

各企業や経営者によって自由に決められるように見えて、飲食店の大将やカフェのマスターの給料は大体同じになることが多いようです。

金融業界の年収がメーカーより高いのは事業の拡大に設備投資が必要ないからと、業界の構造で決まる部分も大きくあります。

成功度合

職能、業界による部分も大きくありますが資本主義である以上、本人が出している結果によっても給料は変わります。

飲食店のオーナーだったらお店の繁盛具合で変わりますし、サラリーマンでもその人がどれだけ重要で代替不可能な能力を有してるかで年収は大きく変わります。

資本家になる方法

資産を持って生まれていない人間が、巨大な資産を手に入れるためには資本家になることがベストだと森岡毅さんは話しています。
なぜなら先述した通り、資本主義とは資本家にとって都合がよいようにできているからです。

上場されている株式を買う

資本家になる最も簡単な方法は株式を買うことです。
働いて蓄えたお金で、企業価値が上がると自分が信じる会社の株を買うことです。年利は過去数十年をみると7%~8%だそうです。つまり年利7%としても、10年でおよそ倍になります。
ただし、働かなくても食べていける状態を作ろうと思うと、700万円の収入を得るためには元手が1億円ほど必要になります。

成功報酬として企業の株を個人として持つ

成功報酬として株を持つ方法には創業者になる方法と経営改善に携わり株を分けてもらう方法があります。

分かりやすいのは、創業者として起業して、起業時は価値がゼロであるものから、企業価値を高めていきます。最終的に、会社を上場や第三者に売り渡すことで株式の売却益を得る方法です。資産家ランキングに名前を連ねるソフトバンクの孫正義さんやファーストリテイリングの柳井正さんなどがこのタイプです。

森岡毅さんがUSJの業績を改善した時に経営改善に携わり株を分けてもらう方法で資金を得て現在刀を創業した時の軍資金にしたようです。
サラリーマンとして職能を磨く中で、この人でないと業績を改善できないと資本家側に思わせるほどの市場価値があることが前提になります。
ヘッドハンティングされるよりもレアなケースで、職能を磨き続け、プロとして顕著な結果を出すことで実績を積み市場評価を上げていくことが必要になります。

資本家とサラリーマンのメリット・デメリット

“Everything has cost”
森岡毅さんの好きな言葉であり、どんなことにも、苦労や悩みはあるということです。サラリーマンにはサラリーマンの苦労が、起業をすれば起業をしたなりの苦労があります。

サラリーマンとしてP&Gで働き、刀を創業して、資本家とサラリーマン両方を経験している森岡毅さんにとってそれぞれにメリット・デメリットを感じているようです。

①資本家
<メリット>
苦労に見合うやりがい。
自分たちで道を選ぶ自由がある。
<デメリット>
創業時はサラリーマンの何倍も働く必要がある。
スリルも不安も何十倍にも感じる。

①サラリーマン
<メリット>
会社に期待されたことをすることで月給を堅実に得られる
<デメリット>
自分が正しいと信じることと違う意思決定がされる。

どちらを選ぶにせよ、自分にとって一度きりの人生を生きるためにも認識できる世界を広くしていくことが重要になります。

自分のキャリア戦略

森岡毅さんの考えるキャリア戦略

現実を知ったところで、実際にキャリア戦略について考えていこうと思います。

人生の目的を明確にする

あなたが人生で達成したいことはありますか?
と就活で聞かれて正直困ったことはないでしょうか。

私が就活した時を思い返してみても達成したいことなんてあるかと聞かれればなかったし、響きのよさそうなお行儀のよい回答をしていた気がします。

森岡毅さんがマーケティングの観点で勧めるのが、まずはどんな状態であれば自分がハッピーかを考えることです。そこからそのために必要なことにレイヤーを落としていきます。

目的は変わる可能性があっても、決めておくことが重要です。なぜなら、仮説でもいいから立てることで、今後踏み出す一歩に納得性が生まれ、今後のキャリアの専門性を蓄積してくことが可能になるからです。

強み見つけて、強みで戦おう

森岡毅さんが初耳学の中で、人は弱点だと思うことをどう直そうかって考えるが、弱みが強みになったのを見たことがないし、成果・結果・プラスの影響っていうのは強みからしか出てこないと話しています。

キャリア戦略の要となる強みを知るためにはどうしたらいいか。

好きなことを「動詞」で50個~100個書き出してみる

強みは好きなことの中にあると、森岡毅さんは話しています。

例えば、
サプライズで誕生日会を企画して友達に喜んでもらえたら、サプライズを考えることが好きになる。
というように、過去うまくいったことが好きなことに影響していることは多くありませんか。
つまり、好きなことが今後もポジティブな結果をもたらす強みになる可能性が高いと考えられます。

「名詞」だと「サッカーが好き」という言葉で集約されても、
「動詞」にすると、「サッカーを見ることが好き」と「サッカーをすることが好き」では目指すキャリアは変わってきます。

なので、「動詞」で考えることが重要になります。

3つに分類して強みを把握する

のを次の3つに分類してみる。
T(Thinking)
C(Communication)
L(Leadership)

例えば、
T:サッカーの試合で勝つための作戦を考えることが好き
C:サッカーの話を友達をしていることが好き
L:サッカーで仲間を引っ張って勝つことが好き

3つの中で、自分が好きな動詞が集中しているものが強みになります。
タイプによって下記の戦略で職能を積んでいくことがうまくいきやすいそうです。

T(Thinking)
知的好奇心をガソリンにして考える力を磨き、より大きな結果を出す、
その好循環でキャリアを作っていくのが基本戦略

C(Communication)
強い対人コミュニケーションを武器に使い、人と人を繋げることで新たな価値を生み出していく職能において秀でていくのが基本戦略

L(Leadership)
高い目的意識で自分が起点となって周囲を動かし、組織に高いパフォーマンスを発揮させる能力を武器にキャリアを切り開いていくのが基本戦略

『苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」』には、好きなことがこんな人はどの分類になるか、具体的に向いている職種も書いてあるのでぜひ一度読んでみるとよいと思います。

ナスビは立派なナスビになろう

自分の人生の目的と特性を理解したら、それにあった職能の経験値をあげられる環境を選ぶことが重要になります。

森岡毅さんが初耳学の中で、「ナスビはナスビにしかなんのですよ」と話しています。

ナスビにはナスビに適した土壌があり、ナスビにあっていない土壌に無理やり合わせたり、キュウリにしようとしてもダメです。
確かに、ナスビがキュウリになろうとして、やせ細ったナスビになってしまったら売り物にならなくなります。

人生100年時代で定年退職の時期も延びているからこそ、自分が伸ばすべき職能が身につく会社に就職することが良いと思います。
それは、親が勧めるからこの有名な会社とか、その時の給料が高い会社ではないかもしれません。

それでも、自分の好きなものを選ぶことが大事になってくると思います。そして勤勉に働きプロとして力をつけることで、10年後、20年後に会社に選ばれる人から会社を選べる人になっていきます。

職能横断型スキル「リーダーシップ」という武器

森岡毅さんはリーダーシップを武器とする

「リーダー」と言われると特別な能力を持った人がなるイメージがあります。
漫画でいうなら、『キングダム』の信や『ONEPIECE』のルフィのように。

しかし、人間は社会性の生き物なので、会社や家族や友人関係などコミュニティを持って群れを作って生活します。
何人かで行動するときには、必ずみんなをまとめて指示を出す人が現れます。

リーダーシップは後天的に身につけられるスキル

森岡毅さんは「リーダーシップ」は専門性に限定されず、本来は誰もが発揮することのできる職業横断型のスキルとしています。

前述した3タイプのL(Leadership)の人は生まれながらにリーダー気質を持っている人が多いです。

しかし、T(Thinking)やC(Communication)の人も、自分がやらねばと思い込める環境、広い視野と職責のスペースが持てる環境で経験を積むことでスキルを磨くことができます。

森岡毅さんは、リーダーシップの条件としてどうしても成し遂げたい目的、言い換えれば欲を見つけることと、メンタルをストレスに慣らす覚悟を固めることが必要としています。

リーダーシップを身につけるメリット

森岡毅さんは、リーダーシップを身につけるメリットとして3つあげています。

一人ではできないことも実現できるようになる

一人に与えられた時間は24時間ということは変わらないので、大きいことを成し遂げようとすれば、必然的に周りを巻き込む必要があります。

大昔なら、一人でねずみを狩って食べるよりも、みんなでマンモスを狩って食べたように、人類は集団となって本来の力を発揮できるように創られています。

経済的なリターンが手に入る

前述したように、給料は需要と供給の関係で成り立ちます。人間が群れを形成する生き物である以上、リーダーシップを発揮する人材の需要は極めて高いです。

最強のスキルには最高の値段がつけられるので、平社員よりも課長、課長よりも部長、部長よりも社長というように率いる人数が増えて大きいことができるようになるから、役職があがるにつれて給料が上がります。

興奮と一緒に目が覚める毎朝が手に入る

リーダーシップを発揮して周りを巻き込めれば、自分の欲と意思に基づいて行動できるようになります。

森岡毅さん自身会社員時代は、自分の信念と異なることをやる必要があり苦労した経験があるからこそ、自分の人生を生きる幸福感が手に入ることが最もメリットを感じていることのようです。

欲にかけるブレーキを外す

最近の若者は欲がないなんて言われることがあります。
しかし、欲がないように思う時もあるかもしれませんが、欲の満たし方が変わっているからかもしれません。

脳の立場からすると、欲を持つということはハイリスク・ハイリターンであることがあります。
強い欲を持つときには、同時に達成できなかったときの欲求不満のストレスというコストが発生します。
コストが高いと脳が判断すると、欲を持つこと自体を回避することがあります。

例えば、
すごく好みのタイプの異性が現れたときに、本当は告白してお付き合いしたい。
でも、フラれて傷つくのが嫌だから別に今は恋人ほしくないかなといったように。

では、欲を自覚するようにするためにどうしたらいいかというと、トレーニングをつむことです。

小さなことからやってみたいことを設定し、リハビリすることで自分の欲をみつけやすくするトレーニングをしていきます。

トレーニングでも、リーダーシップを発揮するためには、共同体にとって魅力的な目的を設定することが重要になってきます。

森岡毅さんが提唱している3WANTSモデルでは、下記の3条件を満たすことが大事としています。
①巻き込みたい人にとってみ魅力的であること
②集団としての能力が必要としていること
③自分自身が本気になれること

達成するか、討死するか

3WANTSモデルを満たす目的を思いついたときに「失敗したらどうしよう」と思ったら踏ん張りどころです。

ここで失敗してもよいから、ひたすら行動して、経験を積むことが何よりも重要になります。
そして、目的を達成するか討死するか手ごたえを感じるところまでやることが大事だと森岡毅さんは話しています。

成功すれば、脳は味を占め、今回より大きなリスクを倒れるようになります。逆に失敗して討死しても、失敗しても死ぬわけじゃないし、大したことないと言い続け、間髪いれずに次の目的を追いかけるようにしましょう。

自転車に乗るときに最初からうまくいかず、何回も転びながらチャレンジするなかで、自転車に乗れるようになったように。

ときには討死するまで行動することも重要です。全力を尽くして討死したなら、しっかり、あきらめがついたりしますし、そういうときの経験こそ一番経験値が大きかったりします。

自分自身をブランドにする

資本主義の中で武器になる考え方について今回は書いていきました。

自分の強みを理解して、10年後に向けてキャリアをしっかり考えてみることが大事になります。また、リーダーシップといった価値の高いスキルを身につけることで、より自分というブランドの価値を高めていくことができます。

これから就職する人も、既に働いている人も自分をどんなブランドにしていきたいかを考えて、改めてキャリア戦略をたててみるのもいいかもしれません。

森岡毅さんのキャリアについてはこちらに書いています。

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