メディアでも活躍の二つの肩書きを持つ女性経営者 桐村里紗さん

世の中には色々な肩書きを持つ経営者がいますが、とあるメディアをきっかけに、医師でありながら、経営者でもあるひとりの女性のことを知りました。その方は、桐村里紗さんです。

引用:https://twitter.com/drlisakirimura/photo

フジテレビ系列「ホンマでっか!?TV」にゲストパネラーとしても度々出演されていらっしゃるので、名前を聞いたり、顔をご存知の方もいるかと思います。

桐村里紗さんは、2018年に設立されたtenrai株式会社の代表取締役をされながら、医師では予防医療のスペシャリストとしてご活躍されていらっしゃいます。また、最近話題の腸活についての本も出版した著者でもあります。

今回は経営者と医師のそれぞれでの桐村さんのご活躍の様子と、取り組まれている事業に対する想いについて書いていこうと思います。

経営者として考える プラネタリーヘルスの実現

桐村さんはプラネタリーヘルスを実現したいという想いを持って、tenrai株式会社を経営されています。

プラネタリーヘルスとは、「人と地球を相互依存関係にある一体の超生命体と捉え、多様な生物が生かし合う生態系を維持し、全体の健康を実現していくこと」と定義しています。

自ら代表取締役を務めるtenrai株式会社では、人と地球の共存、地球全体の健康を実現するために、食や農業、環境問題、女性特有の悩みを解決するフェムケアなどの事業に取り組まれています。また、世界のヘルストレンド情報などをメディアで発信するプロダクト監修も行っています。

そもそも、このプラネタリーヘルスの実現という想いはどこからきているのでしょうか。

それは桐村さんの実体験からきているということが、ご本人のnote記事から読み取れます。

自己紹介:桐村里紗|桐村里紗|地域創生医/プラネタリーヘルス
こんにちは。 医師で予防医療スペシャリストの桐村里紗です。 様々なメディアを通じて、ヘルスケア情報を発信させて頂いていますが、そこではお伝えしきれない本質的なことを、このnoteでぐぐぐぃっと奥深くお伝えしていこうと思います。 野生を取り戻し、しっかりと土に根を張って生きることが、このデジタルネットワーク社会をサバ...

病気になってから対処するのではなく、病気になる前に予防することが大切だ、という持論を掲げ、ご自身やご家族を通して、心身ともに健康を維持すること、実践し探求してこられたことが、医師として、経営者として活かされているようです。

処方するものは情報・食・体験

桐村さんの考え方で興味をもったのは、医師として処方するものについてです。医師でありながら、薬ではなく、情報・食・体験を処方するそうです。

それぞれ見ていきます。

1,情報を処方する

自分自身で主体的に健康を創造することができるようにするために必要な情報を、テレビ・ラジオ・WEBメディア・雑誌・書籍・SNSで発信しているそうです。また発信だけではなく、パナソニックやコニカミノルタ、花王などでプロダクトPR・監修もされていらっしゃいます。

私が桐村さんを知ったのもテレビやSNSなどのメディアからでした。テレビでは腸内環境評論家やニオイ評論家という肩書きで出演されて、ご自身の経験や考え方を、健康になるための情報として処方されています。

2,食を処方する

これは桐村さんの幼少期の出来事が大きく影響されているようです。医師を目指したきっかけでもある、母親の病気です。病気になり治療法が分からず、治療を探求するために医師を目指したそうです。探求した結果、行きついた考え方が「プラネタリーヘルス」です。

その観点から食を処方するのは、食が人間と地球をつなぐ重要な媒体であり、人間の健康を決める土壌となるのが腸内環境だと捉えられているからです。

腸内環境は日々の食の選択によって、腸内細菌バランスで良し悪しが決まるそうです。つまり、何を食するかによって、体内環境が健康になり、腸内細菌が元気になるのか決まるのだそうです。また、食の選択によって、腸内環境を改善するだけではなく、地球環境を回復していくための農業や畜産、ローカルフードなども重視していて、地球環境の回復にも貢献できるという考え方も持っていらっしゃいます。

そのために、腸内フローラによる予防医療を、食の選択という視点からメディアや『腸と森の「土」を育てる 微生物が健康にする人と環境』という書籍でも処方されています。

引用:https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61N608Wa6BL.jpg

3,体験を処方する

自ら体を使って体験することを重視しており、自然と一体となり土地とつながる農業体験を通じて、土や植物に触れることで心身の癒しにもなること、自然と再接続できることを体感し、農業はサスティナブルな循環を取り戻していけるものだと考えているそうです。

1980年生まれ、岡山県出身の桐村さんは、日本の地方の自然の素晴らしさも呼びかけて、ご縁のあるローカルエリアで農業を通じた生態系回復活動もされているようです。

進化しましょう。tenrai株式会社の使命

愛媛大学出身の医師として薬以外の処方をされている桐村さんが、代表取締役医師の肩書きで活動されていらっしゃるのが、tenrai株式会社です。

tenrai株式会社は、2018年に設立されました。「進化しましょ。」を掲げ、医学、教育、テクノロジー、クリエイティブなどの知識と経験、世界への深い洞察をもとに、社会・地球全体の課題解決を描いている会社です。

tenrai株式会社にはtenrai 9 rulesというものがあります。

①Planetary Good:「地球が喜ぶ」デザインを哲学し、その役割を全うするのだ。

②Redesign:価値の再定義が、イノベーションの源泉。ヘルスケアは、カルチャーだ。

③Essentialism:物事の本質とは何か?その追究と一貫した本質主義。

④What is Design?:生の全体性としての生活世界の形成。「命まで踊る」クリエイティブを。

⑤Academic First:医学的見地に基づくコンテンツ制作を心掛ける。

⑥We are Maison:我々はヘルスケアのクリエイティブメゾンだ。競合はCHANEL、Diorである。

⑦Don’t be evil:邪悪になるな。負けそうな時は、ミライズを飲んで初心を思い出せ。

⑧Respect Cockroach:強い者が生き残るのではなく、変化を恐れない「連続する蛻変」が轍を創る。

⑨NOBORDER:あらゆる枠組み、国境、限界を越える。誰もが最初は素人、才能に制限は無い。

プラネタリーヘルスで人類の進化を | tenrai株式会社 より

これらには、プラネタリーヘルスの実現で人類の進化を促したいという、桐村さんのビジョン、考え方が詰まっていると思います。

また、tenraiという社名にも、ヘルスケアの課題解決に向けた想いが詰まっています。

もともとはオーケストラ、合唱、観客、指揮者が最高に1つになる演奏が、宇宙と共鳴し音が天から降りてくる天籟(てんらい)の「音の無い音」というエピソードがあり、我々もヘルスケアの課題解決のためにあらゆる業種や職種が一体となり、天籟を聴く感受性を持って、クリエイティブしていく意思を込めているそうです。

人間の健康=世界の健康

桐村さんの考え方の根本は、我々が健康であるためには、この世界自体が健康である必要があるということだと感じました。また、人は身・心・魂の3つが揃ってこそ、この世に存在すると捉えているようです。

自分たちの健康と地球、大地の健康のどちらも大事で、共存しているという考え方をもつことも大事かもしれませんね。

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