カリスマ経営者・南壮一郎氏が手掛けた「ビズリーチ」というサービスについて

出典:ビズリーチ創業から12年–上場を果たしたビジョナル南社長が見据える「次の10年」

本日の記事では、即戦力人材と企業をつなぐ「ビズリーチ」をサービス展開している株式会社ビズリーチの創業者である南壮一郎氏について調査します。「ビズリーチ」といえば、女優の吉谷彩子さんをタクシー広告に起用して、『ビズリーチ!』と言っている姿が印象的なサービスです。

「ビズリーチ」というサービスを生み出した南壮一郎氏の著書『ともに戦える「仲間」のつくり方』を読んだので、それも含めてアウトプットしていきます。

今回の記事では、「ビズリーチ」というサービスと、それを生み出した南壮一郎氏についてアウトプットしていきます。

一度は聞いたことのある「ビズリーチ」とはどんなサービスなのか?

「リクルートエージェント」や「マイナビエージェント」など、転職市場にはさまざまなサービスがありますが、「ビズリーチ」は特にハイクラス人材に特化しているというポイントが特徴的なサービスです。

この「ビズリーチ」というサービスには、課金対象が2名存在します。

1つは、人材を採用したい法人企業や転職を斡旋するヘッドハンターに対してです。
これに関しては、プラットフォーム使用料として当然お金が掛かってきます。さらに、法人企業が「ビズリーチ」を通してニーズに合う人材を採用することができれば、求職者の推定年収の15%を成果報酬として受け取るようです。

そして、もう1つが転職を考えているユーザーに対してです。
個人的には、数年前に転職経験があります。その際に「リクルートエージェント」や「doda」などの転職支援サービスを活用して転職を決めましたが、ユーザーは完全無料のサービスで、ボク個人としては転職先を決めるために支払ったお金は【 0円 】です。

もし、お金が掛かるとなれば、確実に別のサービスを利用していたでしょう。それくらい、当時は求職者が転職のためにお金を掛けるというのは非常識だったのではないかなと思います。

つまり、「ビズリーチ」というサービスは、求職者課金型の転職サイトになります。
実際に、著書『ともに戦える「仲間」のつくり方』の中でも、絶対にうまくいかないサービスと痛烈な批判をくらい続けていたと書かれていました。

しかし、現在は導入企業数が21,100社で、登録ヘッドハンターも5,500人と、業界でも屈指のサービスに飛躍を遂げています。

きっかけは「マッチ・ドットコム」という婚活サイトだった?!

南壮一郎氏が「ビズリーチ」という求職者課金型の転職サイトを立ち上げるために参考にしたサービスがザ・ラダーズ・ドットコムというアメリカの会社です。この会社は、年収10万ドル以上に限定した求職者課金型の転職サイトを運営しており、まさに「ビズリーチ」のようなサービスを先駆けて展開して軌道に乗せている会社です。

そもそも、求職者課金型の転職サイトは当時の日本には存在しなかったそうです。
アメリカで似たようなサービスを展開している会社があることを突き詰めた南壮一郎氏は、ザ・ラダーズ・ドットコムの代表取締役マーク・セネデラ氏とすぐさまメールでコンタクトを取るんですね

そして、マーク・セネデラ氏に話を聞くために、彼から「YES」の返信があった1週間後にザ・ラダーズ・ドットコムの本社があるNYに降り立ちます。

やはり、会社を上場させるビジネスパーソンは行動力が圧倒的だなと感じます。
自分の求めている結果に効果性を感じると、すぐに行動に移すスピード感は自分自身ももっと上げていく必要性があると直面します。

そして、南壮一郎氏はそこで確かな手応えを掴むんですね。

『このサービスを始めるに当たって、ベンチマークにしたサービスはありますか?』

南壮一郎氏のド直球の質問に対して、マーク・セネデラ氏からは意外な回答が返ってきます。それはなんと「マッチ・ドットコム」という婚活サイトでした。

「マッチ・ドットコム」はインターネットを介しての異性紹介事業になりますが、男女どちらも課金するビジネスモデルとなっています。日本でも少し前から「ペアーズ」や「タップル」などのマッチングアプリが流行っていますし男女ともに課金されますが、調べてみると女性はある程度無料で使えるっぽいですね。

それに比べて「マッチ・ドットコム」は男女ともに利用料として約4,000円が掛かってきます。
そのため、ほかのマッチングサービスに比べて利用者の出会いに対しての「真剣さ」が違うと書かれていました。(※そもそも、『ともに戦える「仲間」のつくり方』は2013年に書かれた書籍なので、いまは「マッチ・ドットコム」と同じようなサービスもたくさん存在してます。)

真剣な出会いを求めているからこそ、課金をして真剣にサービスを活用する。ザ・ラダーズ・ドットコムのマーク・セネデラ氏は、真剣な転職を考えているからこそ、課金をして真剣に転職活動に取り組む。真剣な求職者だけがサービスを活用しているので、人を採用したい会社も真剣に採用活動に取り組むことができます。この両方向からの「真剣さ」がいいスパイラルを生み、良い情報も良い求職者も企業も集まってくるということですね。

ビジョンをひたすら伝え続けること

「ビズリーチ」というサービスがローンチされた背景には、南壮一郎氏の圧倒的な行動量やカリスマ性、魅力が詰まっています。

実際に、南壮一郎氏は現場で自身が描くビジョンを伝え続け、そして断られ続けています。壁にぶつかる度に自分を変化させているからこそ、ビジョンはブラッシュアップされていきますし、それに共鳴する仲間が一人、また一人と集まってきました。

南壮一郎氏はアメリカのタフツ大学を卒業後、投資銀行であるモルガン・スタンレー証券東京支社に入社。投資銀行部でM&Aアドバイザリー業務に従事したのち、楽天ゴールデンイーグルスの球団立ち上げの創業メンバーとして、不可能と言われていた初年度黒字化に大きく貢献。その後、楽天を退社後に株式会社ビズリーチを立ち上げています。

輝かしい経歴の南壮一郎氏でさえ、圧倒的に行動し、常に壁にぶつかり、自分を変化させ続けています。凡庸な自分自身も実績を変えていくために変化し続けます。

タイトルとURLをコピーしました