今回はソユーズロケットで日本の民間人として初の国際宇宙ステーション(ISS)に滞在した前澤友作氏について書いていこうと思います。
なぜ宇宙に行こうと思ったのか
前澤友作氏が宇宙に興味を持ったのはハレー彗星がきっかけだったそうです。
ハレー彗星は75年に1回程度肉眼で唯一確認できる周期彗星で、前回は1986年で前澤友作氏が生まれたのが1975年なので当時11歳ころです。
天体が好きで、ハレー彗星の時は毎晩のように双眼鏡をもって夜中空を見ているといった小学生でした。
次回はハレー彗星を肉眼で確認できるのは2061年の夏と言われています。
また、宇宙への目標を掲げて7年、常に挑戦し続けたい。挑戦してないと生きてる気がしないというのも宇宙を目指し続けた想いの一つのようです。
前澤友作氏のTwitterから見るロケット発射までのスケジュール
前澤友作氏のTwitterにISSにいく、情報が載り始めたのは5/13からだが、訓練はもっと前からスタートしていたのかもしれない。
5/13(209日前) ロスコスモス(ロシア連邦宇宙局/Roscosmos State Corporation for Space Activities)から公式発表
7/11(150日前) ロシアでの訓練の1/3工程を終了
9/3(96日前) JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構/Japan Aerospace Exploration Agency)での訓練終了
9/12(87日前) 日本を出発してヒューストンのNASA(アメリカ航空宇宙局/National Aeronautics and Space Administration)へ
9/18(81日前) NASAでの訓練を終了し、モスクワで訓練
・ソユーズロケットに乗り込んでからISSにドッキングするまでの操作趣味レーション訓練
・無重力訓練
・国際宇宙ステーションで火災発生を想定したロケット乗り込み脱出訓練
・森の中に緊急着陸したことを想定したサバイバル訓練
10/24(46日前) ドイツケルン郊外の欧州宇宙機関(ESA)での訓練終了し、ISSの科学実験施設「コロンバス」への入場許可を得る
10/27(43日前) 宇宙服完成
10/29(41日前) 宇宙服のフィットチェック
11/16(22日前) 100日間に及ぶ訓練を終え最終試験に合格
11/19(19日前) ロケットの打ち上げを行うカザフスタンのバイコヌール到着
12/8(当日) ソユーズ(Союз)打上で宇宙へ
12/19(12日後) ソユーズ宇宙船に乗り込み、ISSから離れてカザフスタンの野原に着陸
宇宙旅行に行くためには、お金もさることながら時間を確保する必要がありそうなのが良く分かります。
宇宙にいた間の動画をYouTubeで配信されています。
ISSが90分で地球1周する様子をiPhoneのタイムプラスで撮影した映像はすごく美しいです。
宇宙のトイレ、洗髪、食事といった生活がどんなものかを載せたもの、中には、黒ひげ危機一髪に挑戦するも黒ひげが無重力で収まらないという残念な動画などもありました。
宇宙旅行は夢?金持ちの道楽?
前澤友作氏がISSに行ったことについて、ネット上では様々な意見が出ている。
子供の頃の夢を叶えたことを勝算する声もあれば、金持ちの道楽に突き合わせているとする意見もある。
職業宇宙飛行士の方々が分刻みでスケジュールをこなし、実験を行ったり、装置を設置したりしています。それにより新しい知見を得て科学技術の発展に貢献していることは言うまでもないと思います。
それに比べて、観光客として宇宙に行くということが科学技術への発展の貢献があるかと言われればないかもしれません。
その辺りが100億円という大金を払っていく金持ちの道楽と言われる理由なのかもしれません。
しかし、個人的には、乗っているのが観光客で行った先で何か実験に携わるわけではなくても、ロケット打ち上げ成功1回分の知見にはなっていると思います。こういった知見が増えるからこそ、成功率も上がっていき、いずれは一般的に人が旅行に行ける値段になると考えれば大きな貢献ではないでしょうか。
前澤友作氏自身も、ソユーズの工場行ったら、100人近い糸が作業している人がいて、ギリギリまでちぇくしているのを見てプロ魂を感じた。ロケットを見た時に、旅行ではなくみんなの想いと技術が詰まった責任ある重大なミッションなんだなと痛感した、と出発前日のインタビューで話していました。
宇宙が夢の場所であるのと同時に、より当たり前に行ける場所になればと思います。