竹之内教博氏の3本目の記事です。
1記事目はビジネスマインドについて、そして2記事目は豪邸紹介の記事を書きました。
以前の記事で、竹之内氏がりらくるをバイアウトした後も、さまざまな事業に投資をしているということを書きました。今回は竹之内氏が実際に出資した事業について調べてみます。
・コッペパン専門店「こぺてりあ」
・タピオカ専門店「香茶」
・高級クラブ「ジャパンGIRAFFE JAPAN」の運営
・化粧品、健康食品のネット販売
などなど、多岐にわたる事業を展開していますね。
事業が趣味だとおっしゃる竹之内氏らしいですが、その中でも今回は出張セラピストとユーザーをマッチングするアプリである「HOGUGU」について書きます。
仕掛け人がHOGUGUテクノロジーズの花岡賢一氏で、竹之内氏が左記の会社に出資して実現したサービスです。
出張型リラクゼーションサービスに勝機を見出した理由
過去の記事で何度も書いていますが、竹之内氏は店舗型のリラクゼーションサービスである「りらくる」の創業者です。
一方で、花岡氏はもともとはリラクゼーションとは無縁だったそうです。
サラリーマン時代に、アルバイトとして出張マッサージのセラピストのドライバーをしていたときに、その店舗の電話が鳴りっぱなしになるほど忙しかったという実情を知りました。
そのアルバイトの経験からリラクゼーションのニーズの高さを目の当たりに。
そして、なんとそのお店を引き継ぐことになったみたいで、FCで全国展開を経てリラクゼーション業界に参入したそうです。
その2人が出張型リラクゼーションサービスの事業を立ち上げるきっかけとなったのは、すでにアメリカで出張型リラクゼーションサービスが全米に展開されているレベルで成功していたモデルだったからです。
まさに竹之内氏が新規事業を立ち上げていく時に、大事にしている価値観で選択したというわけですね。さらに、「セラピストの働き方の改善」と、「質の高い施術を全国規模でユーザーに提供する」というこの2点を突き詰めると、利益が出る仕組みになるよねという話だそうです。
実は、リラクゼーションというサービスはお店ではなく個人にお客さんが付きます。
なので、お店を介さずに顧客とセラピストをつなぐサービスがあれば面白いのではないかと考えた花岡氏が、アメリカでも流行っているのであれば日本でも同じように流行ると確信して、「日本で最初にチャレンジしたい!」という願望からスタートしました。
もしかしたら同じようなサービスはあったのかもしれないけど、2人とも元リラクゼーション業界出身の人脈を生かせたことが、現存するサービスとの差別化になったのではないかということですね。
原動力は花岡氏の「業界を変える」というビジョン
HOGUGUがリリースされてからは「業界を変える」という花岡氏の熱いビジョンで動いています。
というのも、出張型のリラクゼーション業界は10年前と仕組みがほぼ同じだそうです。オペレーターが受電をして、ドライバーに指示を出して、セラピストを迎えに行って所定の場所まで送るという流れです。
この変化しない業界を根本から変化させていくという想いが行動を促していますね。
セラピストにはより働きやすい環境の提供、そしてユーザーには一番のリラックススペースである自宅で施術を受けることができるということが最大のメリットですね。
特にセラピストに対しての働きやすさを重要視して、不安要素を極力排除した仕様になっています。
このHOGUGUに登録しているセラピストの男女比は「男性3:女性7」の割合だそうです。一方でユーザーの多くは男性です。
女性セラピストが男性宅に一人で訪問するのは非常に不安に感じるポイントなので、そこはしっかりと仕組みでケアされています。
HOGUGUでのユーザー登録の際にはパスポートや運転免許証を登録する必要があります。それに加えて電話番号認証で携帯電話会社のチェックもクリアする必要もあるので、顔写真を絶対に載せるということです。
男性ユーザーが女性セラピストになにかしようとしても個人情報が特定されているため、その後が怖いですね。基本的にはユーザー宅に出向いたセラピストにトラブルがあったという報告はないそうで、ユーザーに対しても、セラピストに対しても、考え抜かれたサービスになっているということですね。
また、問題のあるユーザーはセラピスト同士ですぐに共有されるそうで、ユーザーからの施術依頼を受けるか受けないかはセラピスト側に決定権があるので、より安心して仕事ができます。
また、育児や家事の隙間時間で稼いだり、セラピストとして店舗で働いたあとに出張型で稼いだりできるので、多様な働き方を実現させてくれることも「HOGUGU」の魅力です。
店舗ビジネスでは必要経費である家賃も、セラピスト出張型にすることで余計な経費をかけずに済みます。売上は折半であることが多い店舗型と比べて、「HOGUGU」では家賃が掛からないので売上の75%が入ってくるのも魅力の一つですね。
綺麗事かもしれませんが、儲けようと思ってビジネスモデルを設計するのは非常に大切です。
しかし、それ以上にユーザーの利便性やライフスタイルの向上などにベクトルを向けて設計することが大事なんだと学びました。
りらくると同じようなお店が街中に溢れているように、この「HOGUGU」のようなサービスも他社にTTPされるからこそ、ユーザーに選ばれ続けるサービスである必要がありますね。