大久保伸隆さんが外食産業として大切にしている価値観と取り組み

飲食業の課題解決と地域社会との絆を深める事業/e店舗

前回に引き続き今回も大久保伸隆さんについて取り上げていきます。

食と人間の価値でより良いまちづくりへ貢献する

株式会社ミナデインの理念は
「食と人間の価値でより良いまちづくりへ貢献する」
だそうです。

チェーン店として出すと、便利になる反面どこの駅に行っても同じような景色になっていきます。
大久保伸隆さんが大切にされているのは、「まちに個性を」というビジョンのもとに、一個一個町の特徴にあったお店をつくっていっているそうです。

新橋にあるお店も居酒屋の『烏森百薬』、立ち飲み屋の『STAND BY Mi』、小料理屋の『新橋二丁目九番地らんたん』と名前もコンセプトも違う店になっています。

新橋を中心に創業したのも、大久保伸隆さんが長く住んでいてお酒を覚えたのも新橋で立地に詳しかったことや新橋=酒というブランディングが酒を使った商売が得意な大久保伸隆さんにとって得意分野で勝負しやすかったという理由があります。

10年以上の長期目線でビジネスを展開したいと考えたときに、流行り廃りに左右されない歴史のある古い町での展開が必要と考えています。
そのため、新橋は地理的にも、汐留や虎ノ門といったビジネス街、銀座といった娯楽街、霞ヶ関といった政治街に囲まれた旧市街で雰囲気的に好きという理由も新橋で商業した理由にありそうです。

大久保伸隆さんが古い街として気になっているところには新橋以外では、広島の尾道、京都、都内なら築地といった町があります。

コロナで考える新しい形態『烏森 絶メシ食堂』

2019年12月に中国の武漢市で感染者が報告され流行が始まった新型コロナウィルス感染症(COVID-19)。
2020年2月にガイアの夜明けに出演し、3月には最高益をたたき出している中、4月から緊急事態宣言により全店休業になりました。

外食産業に携わる身として、デリバリーやECによる対応も考えたようですが、大久保伸隆さんはしっくりこなかったそうです。外食としてお店まで来てもらう魅力をつけるための対策を考えました。

テレビでもコロナをきっかけに倒産する企業や老舗でもコロナをきっかけに年齢的にも辞めてします飲食店も増えました。
そんな個人店に対してレシピを伝授してもらい、新橋のお店で販売。販売した売上の一部を還元という仕組みをふるさと納税から思いついたそうです。

2020年7月から同一店舗で12:00~15:00までは『烏森 絶メシ食堂』、15:00~は『烏森百薬』として営業を行っています。
メニュには『白いオムライス』や『ポークソテーライス』といったメニューが用意されているようです。

DX(digital transformation/デジタルトランスフォーメーション)の試み

DXについて、デジタルトランスフォーメーションという概念をいち早く提唱したスウェーデン・ウメオ大学教授エリック・ストルターマンさんは
“ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる”
Information Technology and The Good Life(2004,Erik Stolterman Umea University,Sweden)
と定義しています。

飲食店でいうと、クレジットカードだけでなく最近では電子マネーやスマホのQRコードを利用したキャッシュレス決済、予約管理システム、アプリなどによる集客販促ツールなどが代表的にあげられます。

他にも、ロボットによる配膳やマクドナルドなどで最近見かけるモバイルオーダーといった取り組みもあります。

『烏森百薬』がアナログの最先端をテーマにしているのに対して、大久保伸隆さんは2023年に虎ノ門にDXを積極的に活用したお店を出す予定だそうです。

新店舗もどんな取り組みがされていくのか今後が楽しみです。

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